1.7 トラブルシューティング

ZENworksサーバのアップグレードが失敗した場合、問題を修正してZENworksアップグレードインストーラを再実行する必要があります。

  • アップグレードインストーラは、アップグレードを開始したサーバと同じサーバで再実行する必要があります。

  • パッケージアップグレード後のデータベースアクション中にアップグレードが失敗した場合、アップグレードインストーラを再実行してゾーン認証が完了すると、[アップグレード前の概要]ページが表示され、アップグレードはデータベースアクションの実行を続行します。

  • 組み込みPostgreSQLデータベースを使用している場合、アップグレードインストーラを再実行する前に、データベースフォルダから.dbRおよび.logRファイルを削除してください。

次の各セクションでは、ZENworksプライマリサーバのアップグレード時に発生する可能性がある問題の解決方法を示します。

Windowsプライマリサーバのアップグレード中にWindowsエクスプローラーが数回自動的に再起動する

説明: Windowsプライマリサーバのアップグレード中に、Windowsエクスプローラーが数回自動的に再起動し、[コマンドプロンプト]ウィンドウが起動して次のメッセージが表示されます。
For each prompt presented, press 'enter' to accept the <default> value, type 'back' to return to the previous action, or type 'quit' to exit.
アクション: このメッセージは無視してください。

ZENworksのアップグレードを起動したときにデータベースがトランザクションを実行中である場合、アップグレードプロセスと衝突する可能性がある

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: ZENworksのアップグレードを起動したときにデータベースがトランザクションを実行中である場合、アップグレードプロセスと衝突する可能性があります。
アクション: アップグレードプロセスと衝突するデータベースセッションを終了させます。データベースセッションを終了させるには、次の手順を実行します。
  1. データベースにシステムユーザとしてログインし、SQLクライアントを起動します。

  2. データベースタイプに応じて、次のいずれかのスクリプトを実行します。

    • Oracle:

      select 'ALTER SYSTEM KILL SESSION '''||SID||','||SERIAL#||''';' AS "Drop Query",b.sql_text,a.* from gv$session a, gv$sql b where (case when a.sql_id is null then a.prev_sql_id else a.sql_id end)=b.sql_id and a.program='JDBC Thin Client' and a.logon_time< (sysdate-3/60/24) and a.username='<<ZENWORKSUSER>>';

      各要素の内容は次のとおりです。

      ZENWORKSUSERは、ZENworksデータベースユーザ名です。

    • MS SQL:

      select 'KILL '+cast(spid as varchar(100)) as "Drop Query", r.text,s.* from sys.sysprocesses s cross apply sys.dm_exec_sql_text (sql_handle) r where s.program_name='jTDS' and s.spid!=@@spid and s.login_time < dateadd(minute,-3,getdate()) and s.loginame='<<ZENWORKSUSER>>';

      各要素の内容は次のとおりです。

      ZENWORKSUSERは、ZENworksデータベースユーザ名です。

    • SQL Anywhere:

      SELECT 'Drop connection '+cast(sa_conn_info.Number as varchar(100))+';' as "Drop Query", sa_conn_info.Number AS connection_number, DB_NAME( DBNumber ) AS database_name, sa_conn_info.name AS connection_name, sa_conn_info.userid, CONNECTION_PROPERTY( 'LoginTime', Number ) as "Login Time", CONNECTION_PROPERTY( 'LastStatement', Number ) As "Query" FROM sa_conn_info() where sa_conn_info.Number != @@spid and CONNECTION_PROPERTY( 'LoginTime', Number ) < dateadd(minute,-3,getdate()) and userid='<<ZENWORKSUSER>>';

      各要素の内容は次のとおりです。

      ZENWORKSUSERは、ZENworksデータベースユーザ名です。

Oracleデータベースを使用している場合、アップグレードまたはデータベース作成中にTNSエラーメッセージが表示される

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: Oracleデータベースを使用している場合、アップグレードまたはデータベース作成中に、エラーメッセージTNS:listener could not find available handler with matching protocol stack (TNS: リスナは、一致するプロトコルスタックを持つ、使用可能なハンドラを検出できませんでした)が表示されます。
アクション: PROCESSESパラメータで指定されている専用接続の最大負荷を増やします。問題が解決しない場合は、Micro Focusカスタマサポートにお問い合わせください。

MS SQLデータベースを使用している場合、アップグレードまたはデータベース作成中に接続の問題が発生する

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: MS SQLデータベースを使用している場合、アップグレードまたはデータベース作成中に接続の問題が発生し、次のエラーメッセージが表示されます。
org.hibernate.exception.JDBCConnectionException: Cannot open connection
Caused by: java.sql.SQLException: I/O Error: Connection reset
Caused by: java.net.SocketException: Connection reset
アクション: select * from sys.configurations where name='user connections'を実行します。

デフォルトの最大接続数は32,767です。これを「プライマリサーバの数 x 200」に調整できます。ユーザ接続の設定方法の詳細については、http://technet.microsoft.com/en-us/library/ms187030.aspxを参照してください。

MS SQLサーバのCPU使用率およびデータベースサーバの負荷が高くなっていないかどうかを確認します。さらに支援が必要な場合は、Micro Focusカスタマサポートにお問い合わせください。

プルーニングするインベントリレコードに対して間違った値が表示される

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: アップグレードウィザードでプルーニングを選択した場合、削除対象に指定されたレコードの数が[Pre-prune summary (プルーニング前の概要)]ページに表示されます。

たとえば、合計10,000,000レコード中8,000,000レコードをプルーニング対象としてマークした場合、number of records specified for deletion (削除対象に指定されたレコードの数)フィールドに「8,000,000/10,000,000」と表示されます。

プルーニングが正常に完了した後で、アップグレードウィザードを再度起動してプルーニングを実行しようとすると、[Database Pruning (データベースのプルーニング)]ページのTotal number of records found to be deleted (削除済みとして検出されたレコードの合計数)フィールドに間違った値が表示されます。

たとえば、10,000,000インベントリレコード中8,000,000インベントリレコードが削除された場合、Total number of records found to be deleted (削除済みとして検出されたレコードの合計数)フィールドに表示される値は200,000であるのが理想です。

現在のところ、間違った値が表示されます。そのため、削除済みのインベントリレコードに対して表示される値と、まだ削除されていないインベントリレコードに対して表示される値が一致しません。

アクション: 解決策はありません。

長い名前が付いたフォルダを削除するとエラーが発生する

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: SQL Serverデータベースを使用するZENworksゾーンで、900バイトを超える名前の付いたZENworksオブジェクト(デバイスやフォルダなど)を削除しようとすると、次のエラーが表示されます。

com.novell.zenworks.datamodel.exceptions.InternalDataModelException: org.hibernate.exception.GenericJDBCException: Operation failed. The index entry of length 912 bytes for the index 'idx_zZENObject_Name' exceeds the maximum length of 900 bytes.

アクション: ゾーン内のZENworksオブジェクト名の長さが900バイトを超えていないことを確認します。詳細については、https://technet.microsoft.com/en-us/library/ms191241%28v=sql.105%29.aspxを参照してください。

Windows環境で、ZENworks 11 SP4のインストール、またはZENworks 11 SP3からZENworks 11 SP4へのアップグレードが失敗する

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: ZENworks 11 SP3からZENworks 11 SP4にアップグレードしようとするか、ZENworks 11 SP4をインストールしようとすると、アップグレードまたはインストールが失敗します。
アクション: アダプタを無効にして、もう一度アップグレードを開始します。アダプタを無効にするには、次の手順に従います。
  1. ご使用のデバイスで、デバイス マネージャーを開きます。

  2. [デバイス マネージャー]ウィンドウからネットワーク アダプターを選択します。

  3. 表示タブをクリックします。

  4. 非表示のデバイスの表示を選択します。

  5. Microsoft ISATAP Adapterを右クリックして、使用できるオプションから無効を選択します。

Windows環境でシステム更新が正常に完了した後でアップグレードが失敗する

ソース: ZENworks、アップグレード
説明: Windows環境で、ZENworks 11 SP4のインストール、またはZENworks 11 SP3からZENworks 11 SP4へのアップグレードが失敗する」のトラブルシューティングシナリオの説明に従ってアダプタを無効にしていない場合、Windows環境でシステム更新が正常に完了した後、アップグレードが失敗します。
アクション: ログ(%ZENWORKS_HOME%/logs/ZENworks_Upgradeログ)にExecuteZENUpdaterConfigureAction完了メッセージが記録されている場合、次のコマンドを実行して、アップグレードを正常に完了します。
  • novell-zenworks-configure -c "UpdateZENServerRolesConfigureAction"

  • novell-zenworks-configure -c "NCCRegisterConfigureAction"