1.4 Linux環境での大規模ファイルサポート

当初、Linuxは最大2GBのファイルサイズをサポートしていました。 マルチメディアが爆発的に普及する前、およびLinux環境で大規模データベースを運用することを誰も試みていないうちは、これで十分でした。サーバコンピューティングの重要性がますます高くなるにつれて、カーネルとCライブラリが変更され、2GBを超えるファイルサイズをサポートするようになりました。 現在、ほぼすべての主要ファイルシステムでLFSがサポートされ、高度なコンピューティングを行うことができます。Linuxのファイルやファイルシステムに関する現在の制約については、「表 1-2」で概要を参照できます。

表 1-2 ファイルシステムの最大サイズ(ディスクフォーマット時)

ファイルシステム

ファイルサイズ(バイト)

ファイルシステムのサイズ(バイト)

Ext2またはExt3 (ブロックサイズ(1KB)

234 (16 GB)

241 (2 TB)

Ext2またはExt3 (ブロックサイズ(2KB)

238 (256 GB)

243 (8 TB)

Ext2またはExt3 (ブロックサイズ(4KB)

241 (2 TB)

244-4096 (-16 TB-4096バイト)

Ext2またはExt3 (ブロックサイズ8KB) (Alphaなどの、8KBページ採用のシステム)

246 (64 TB)

245 (32 TB)

ReiserFS v3

246 (64 TB)

245 (32 TB)

XFS

263 (8 EB)

263 (8 EB)

NFSv2 (クライアント側)

231 (2 GB)

263 (8 EB)

NFSv3 (クライアント側)

263 (8 EB)

263 (8 EB)

重要: 表 1-2は、ディスクフォーマット時の制限について説明しています。 2.6Linuxカーネルは、操作するファイルとファイルシステムのサイズについて、独自の制限を課しています。管理の初期設定には、次のオプションがあります。

File Size

32ビットシステムでは、ファイルは2TB (241バイト)を超えることはできません。

ファイルシステムのサイズ

ファイルシステムのサイズは、最大273バイトまで可能です。しかし、この制限は、現在使用可能なハードウェアが到達可能な範囲を上回っています。