Novell
exteNd Application Server
5.2リリースノート
2004年6月
Novellョ exteNdTM Application Server (バージョン5.2)へようこそ。 このリリースノートは、次のセクションから構成されています。
exteNd Application Serverのインストール Novell exteNd Application Serverのインストールに必要な準備 J2EEの互換性 Novell exteNd Application ServerのJ2EEの互換性に関する情報 Novell製品の互換性 Novell exteNd Application Serverと他のNovell製品の互換性に関する情報 システム要件 Novell exteNd Application Serverの機能の実行に必要なソフトウェアおよびハードウェア サポートされているデータベース Novell exteNd Application Serverでサポートされているデータベースのタイプおよびバージョン 新機能 このバージョンのNovell exteNd Application Serverの新機能 アップグレード時の注意 最新バージョンにアップグレードする際に影響を及ぼす可能性のあるサーバの変更内容 確認されている問題点 このバージョンのNovell exteNd Application Serverについて確認されている問題 バージョン5.2で解決された問題点 解決済みの問題点(問題整理番号も含む) リリースノート更新 これらのリリースノートの更新内容を確認するには、ここをクリックしてください。
exteNd Application ServerおよびexteNd 5 Suiteのインストールに関する詳しいガイドについては、exteNd 5 Suiteのヘルプにある「Novell exteNdのインストール」を参照してください。
Novell exteNd Application Serverのこのバージョンは、J2EE 1.3 (Java 2 Platform, Enterprise Edition 1.3)と互換性があります。
J2EEの互換性の詳細については、Sun MicrosystemsによるJ2EEの互換性に関するWebサイトjava.sun.com/j2ee/compatibility.htmlを参照してください。 サイトには、J2EE互換であると認定されている製品のリストが表示されており、テスト方法、J2EEの互換性を保証することの利点などが説明されています。
Novell exteNd Application Serverと他のNovell製品の互換性について学習するには、次の方法を使用します。
- 次のNovellサポートWebサイトにアクセスする。 support.novell.com
- 次のマニュアルを参照する。
マニュアル名
ソリューションID
exteNd Application Server on NetWare NOVL87857
このセクションでは、次の製品の機能を実行するのに必要なソフトウェアおよびハードウェアの要件について説明します。
Novell exteNd Application Server
サーバ環境のシステム要件については、exteNd Suiteリリースノートに記載しています。これには次の情報も含まれます。
- WSI (Webサーバ統合)モジュール
- SMC (Server Management Console)
SilverJ2EEClient
SilverJ2EEClientは、Novell exteNd Application ServerのJ2EEアプリケーションクライアントコンテナです。 SilverJ2EEClientインストーラは、developer.novell.com/ndk/j2eeclient.htmからダウンロードできます。 インストーラをダウンロードしたら、アプリケーションサーバのホストコンピュータにあるNovell exteNdのAppServer\Resources\SilverJ2EEClientInstallディレクトリにコピーします。
このバージョンのアプリケーションサーバには、以前のバージョンのSilverJ2EEClientからはアクセスできません。アクセスするには、現在のバージョンを使用する必要があります。 現在のバージョンのSilverJ2EEClientでは、以前のバージョンのアプリケーションサーバにアクセスできません。
Novellでは、SilverJ2EEClientでプラットフォームをサポートするために、次の2階層型の方法を採用しています。
階層
説明
1 Novellによりテストされ、SilverJ2EEClientがサポートされており、インストーラが用意されているプラットフォーム。
- Windows
- Solaris
- Linux
2 SilverJ2EEClientが動作するはずであるが、Novellとしてはテストを実施しないプラットフォーム。 次のプラットフォームが含まれます。
- NetWare
これらのプラットフォームでSilverJ2EEClientを使用しようとして問題が発生した場合、Novellではその問題の解決に努めますが、これはVM関連の問題である可能性が高いため、Novellでは対処できない可能性があることをご了承ください。 これらのプラットフォーム用のSilverJ2EEClientインストーラは、用意されていません。
SilverJ2EEClientを実行するには、次のハードウェアおよびソフトウェアがインストールされている必要があります。
コンポーネント
説明
Java 2 JRE SilverJ2EEClientとともにインストール 最低RAM (メモリ)容量 SilverJ2EEClient用に40MB以上(OSおよび他のアプリケーション用のメモリは別途必要) 最低ディスク容量(単独でインストールした場合) 50MB (JREを含む)
UDDIサービス
UDDIサービスを使用すると、UDDI (Universal Description, Discovery, and Integration)の諸機能をアプリケーションサーバに追加できます。 この機能はNovell Nsure UDDI Serverの簡略版で、独自の簡略版LDAPサーバが付属しています。 運用(Novell Nsure UDDI Serverに発行できる段階)の前に、Novell exteNd Director™またはNovell exteNd Composer™を使用してコンポーネントを発行および検索できるUDDI 2.0テストレジストリを用意することにより、Webサービスの開発をサポートしています。
UDDIサービスは、アプリケーションサーバに展開するJ2EE Webアプリケーションとして実装されます。 UDDIサービスの展開に必要なものは、展開手順およびその他のUDDIサービスドキュメントとともに、すべてアプリケーションサーバのUDDIサブディレクトリにあります。 UDDIサブディレクトリとそのファイルは、Novell exteNd Application Serverのインストール時にファイルシステムにコピーされます。
exteNd Suiteにも、同じ簡略版LDAPサーバの別コピーがあります。こちらは、テストおよびチュートリアル用です。 両者を同時に実行すると、競合することがあります。
Novell exteNd Application Serverでサポートされているデータベースのタイプおよびバージョンについては、exteNd Suiteリリースノートに記載されています。
新機能の詳細については、アプリケーションサーバのヘルプにある「新機能」を参照してください。
このセクションでは、最新バージョンにアップグレードする際に、影響を及ぼす可能性のあるサーバの変更内容について説明します。
再ブランド設定
バージョン5.0の時点で、この製品ブランドはNovell exteNd Application Serverです。 以前のバージョンではSilverStream® eXtend Application Serverでした。 以前のバージョンからアップグレードする場合は、製品名変更に伴う変更点がいくつかあることに注意してください。
- デフォルトのインストールディレクトリ - アプリケーションサーバをWindowsにインストールする場合、デフォルトのインストールディレクトリは、C:\Program Files\Novell\exteNdn\AppServerになります (以前はC:\Program Files\SilverStream\eXtendAppServerでした)。
アプリケーションサーバをUNIXまたはLinuxにインストールする場合、デフォルトのインストールディレクトリは、/opt/novell/exteNdn/AppServerになります (以前は/opt/silverstreamでした)。
- プログラムグループ - アプリケーションサーバをWindowsにインストールすると、次のプログラムグループが作成されます。 Novell exteNd n.n>AppServer (旧 SilverStream eXtend>AppServer n.n)
- 環境変数 - アプリケーションサーバをWindowsにインストールすると、サーバ製品のディレクトリを指す環境変数が(サンプルアプリケーションで使用するために)作成されます。 この環境変数は、以前はSILVERSTREAM_HOMEという名前でした。 現在では、NOVELL_EXTEND_APPSERVER_HOMEです (SILVERSTREAM_HOMEは、このリリースでも提供されていますが、推奨されていません)。
アプリケーションサーバをUNIXまたはLinuxにインストールすると、.agprofileという環境ファイルが作成され、ランタイム時にサーバで必要な環境変数が設定されます。 サーバのルートの場所を指す環境変数は、EXTENDAPPSERVERROOTという名前です (以前はSILVERSTREAMROOTでした)。
- データベースドライバ - SilverStream JDBC-ODBCブリッジドライバは、現在ではNovell exteNd JDBC-ODBCブリッジドライバと呼ばれています。 SilverStream Oracleドライバは、現在はNovell exteNd Oracleドライバです (ただし、これらのドライバは推奨されていません)。
- SMC - SMCは、以前はSilverStream管理コンソールと呼ばれていましたが、現在ではサーバ管理コンソールと呼ばれています。
- コマンドラインオプション - サーバの実行可能ファイル(SMC、SilverCmd、SilverJ2EEClient)に対して、コマンドラインで指定できる一部の起動オプションの名前が変更されました。 特に、以前に-ss_で始まったすべてのオプションは、現在では-as_で始まります。 たとえば-ss_passwordは、現在では-as_passwordです (-ss_というオプション名は、このリリースでもサポートされていますが、推奨されていません)。
- EJBデバッグのサーバ起動オプション - SSSWEJBDebugサーバ起動オプションは、現在ではEJBDebugになります。 SSSWEJBDebugNameサーバ起動オプションは、現在ではEJBDebugNameです。
- EJB展開計画 - EJB展開計画のDTD (XML Document Type Definition)で、nonSSSWPersistenceInfoという要素は、externalPersistenceMgrに名前が変更されました。
- アーカイブでの展開計画 - アプリケーションサーバへの展開に対してJ2EEアーカイブを作成すると、オプションとしてそのアーカイブ内で展開計画を保存できます。 その場合、展開計画の名前は、appserver.xmlである必要があります(以前は、silverstream.xmlでした)。
- 展開時の一時ファイル用ディレクトリ - HOME環境変数を定義した場合、SilverCmd展開コマンド(DeployEARなど)により、%HOME%\.appsrvディレクトリに一時ファイルが保存されます (このディレクトリは、以前は%HOME%\.silverstreamという名前でした)。
- セキュリティ領域の文字列 - アプリケーションサーバのセキュリティ領域の文字列は、現在ではデフォルトでSilver Securityになります。 この文字列は、サーバのログインダイアログボックスに表示されます。 この値は、クライアントに送信されるWWW-Authenticate応答ヘッダに渡されます。
セキュリティレルム文字列を変更する場合は、httpd.propsファイル内のcom.sssw.srv.http.authHeaderRealmプロパティを使用します (以前は、この文字列はSilverStreamに設定されていて、変更できませんでした)。
- 未変更の内容 - アプリケーションサーバのいくらかの部分では、その名前にSilver、Ag、またはSSSWが含まれる場合でも、再ブランド設定による影響はありません。 これは主に、サーバの以前のバージョンで開発されたJ2EEアプリケーションとの下位互換性を確保するためです。 変更されていない内容は、次のとおりです。
- サーバのbinディレクトリにある「実行可能ファイル」の名前(SilverServer.exeなど)
- サーバのlibディレクトリにある「JARファイル」の名前(SilverServerAll.jarなど)
- サーバのシステムデータベースを参照するSilverMasterという名前の使用
- サーバ固有のセキュリティを参照するSilver Securityという名前の使用(およびログインレルムの名前は、SSSWのまま)
- サーバのAPIでの「パッケージ名およびクラス名」(com.sssw.rts.adminapi.AgiAdmServerなど)
- httpd.propsファイルのプロパティ名(http-server.com.sssw.srv.port_rtなど)
- サーバのクラスパスを設定するAGCLASSPATH環境変数の使用
- サーバ「システムテーブル名」(AgContentsなど)
- SilverStreamという名前を含む、次のようなサーバの「システムURL」
http://servername/SilverStream/Statistics/
J2EE
- アップグレードする場合に必要な再展開 - サーバの以前(5.0以前)のバージョンで既存のJ2EEアプリケーションを実行している場合、そのアプリケーションを5.xサーバで実行するためには再展開する必要があります。 この要件は、J2EE 1.2アプリケーションとJ2EE 1.3アプリケーションの両方に適用されます。
- 必要なJ2EE 1.3展開計画 - 5.0より、サーバでは、すべてのアーカイブ(EAR、WAR、EJBなど)に対してJ2EE 1.2展開計画がサポートされなくなりました。 J2EE 1.2のアーカイブを展開する場合(J2EE1.2展開記述子が使用されます)でも、J2EE 1.3展開計画を使用する必要があります。 Novell exteNd Directorには、1.2から1.3に展開計画をアップグレードする機能が含まれています(exteNd Directorヘルプの「ユーティリティツール」にある「J2EEバージョンの処理方法」を参照してください)。
サポートされている展開計画の詳細については、『機能ガイド』の展開計画DTDに関する章を参照してください。
- EJB 2.0コンテナへの移行 - 5.0では、古いEJB 1.1専用コンテナがサーバから削除されています。 その結果、EJB 1.1および2.0を含むすべてのEJB展開に対し、EJB 2.0コンテナが使用されます。
EJB 1.1または2.0のどちらを展開するかに関係なく、EJB 2.0展開計画を使用する必要があります。 EJB 1.1およびEJB 1.1展開計画から開始する場合、これらの計画を少なくとも2.0に移行する必要があります。 Bean自体をEJB 2.0に移行することをお勧めしますが、必須ではありません。
EJB 2.0コンテナの詳細については、『機能ガイド』のサーバ実装の注意点に関する章を参照してください。
- SilverJ2EEClientのインストール - 5.0より、SilverJ2EEClientのインストールは、SilverJRunner (削除されました)から独立しています。 5.1では、次のSilverJ2EEClientインストーラは、製品CDに含まれなくなっています。
- SilverJ2EEClientInstall.exe
- SilverJ2EEClientInstallSolaris.sh
- SilverJ2EEClientInstallLinux.sh
これらはNovellのWebサイトからダウンロードして、サーバにセットアップする必要があります。 これにより、ユーザは、次に示すサーバのSilverJ2EEClientインストールページからインストーラにアクセスできます。
http://servername/SilverStream/Pages/SilverJ2EEClient.htmlまたは、次の場所から直接アクセスできます。
http://servername/SilverStream/SilverJ2EEClientInstall/
- 展開済みアーカイブの許可の設定 - 5.0より、SMCの[セキュリティ]の[許可]パネルには、展開されたJ2EEアーカイブのリストが[展開オブジェクト]ディレクトリに表示されます。 サーバの以前のバージョンでは、このディレクトリは、EJB JARs & Mediaという名前でした。
- ClassLoader階層の問題点 - このリリースノートの「確認されている問題点」セクション(次を参照)のEJB java.lang.NoClassDefFoundErrorsを参照してください。
- 展開済みEJBのJARの整理 - 4.0より、展開済みのEJBに対するリモートJARがなくなりました。 代わりに、クライアントアーカイブに(スタブ、結合などを含む)クライアントJARを追加して、展開する必要があります。 この結果、ベンダ間でEJBにアクセスできるようになります。
- 特定のJARアクセス技術のサポートを削除 - 3.7.xでは、JARをObjectStoreに追加し、WAR、EJBなどからマニフェストクラスパスエントリを介して参照できました。 これは4.0よりサポートされていません。
- URLパターンにマップされたパスの最初にスラッシュが必要 - 4.0より、URLパターンにマップされたパスの最初にスラッシュが必要になりました。 3.7.xでは、この要件は必須ではありませんでした。
この変更により、exteNd DirectorアプリケーションをJ2EE 1.3にアップグレードして3.7.x以降のサーバで実行する際に、アプリケーションに影響が生じる場合があります。 たとえば、リソースセットにリソースが見つからない可能性があります。 この問題を解決するには、
$CONTEXT_URL$resource
を$CONTEXT_URL$/resource
に変更してから、次のリソースサーブレットのマッピングを変更します。resource/* このマッピングを次のように変更します。
/resource/*
- JSP URLに.jspが必要 - 4.0より、URLを介してJSPページを参照する場合、.jsp拡張子が必要になりました。 3.7.xでは、次のように、
pagename.jsp
の代わりにpagename
としてJSPページを参照できました。http://localhost/directory/mypage?parm=x現在では、次のように指定する必要があります。
http://localhost/directory/mypage.jsp?parm=x
- 含まれたJSPページのタグライブラリアクセス - 3.7.xでは、JSPページ(aaa.jsp)に他のJSPページ(bbb.jspおよびccc.jsp)が含まれる場合、ccc.jspにより、bbb.jspで宣言されたカスタムタグライブラリへのアクセス権が取得され、これは不正な動作でした。 4.0からは、代わりに次のいずれかを実行する必要があります。
- bbb.jspおよびccc.jspの両方でTLDを参照する
- aaa.jspでTLDを参照する(これによりaaa.jspへのアクセスを自動的にbbb.jspおよびccc.jspに渡す)
データベース
- ASAおよびCloudscape DBMSはインストールされない - 5.1より、Sybase ASA (Adaptive Server Anywhere)およびIBM Cloudscape DBMSは、アプリケーションサーバのインストールに付属しなくなりました。 アプリケーションサーバに付属するDBMSは、MySQLになっています。
引き続きASAを使用する場合は、以前のアプリケーションサーバと同時にインストールされたASAバージョンを実行し続けることができます。 または、Sybaseから最新バージョンのASAを取得することができます。
引き続きCloudscapeを使用する場合は、IBMからCloudscapeを入手してください。
設定
- RSA証明書をFIPS準拠に変換 - アプリケーションサーバにRSA証明書をインストールしていても、新しいサーババージョンにアップグレードした後は、サーバをFIPS準拠に設定する場合は、RSA証明書もFIPS準拠に変換する必要があります。 この変換処理は、SMCで実行できます。 新しいサーババージョンをインストールする前に、SMCを使用して次のことを行います。
- 証明書のエクスポート
- 証明書の再インポート
詳細については、『管理者用ガイド』のセキュリティの設定に関する章を参照してください。
- サーバのポートタイプの考慮事項 - 5.0より、アプリケーションサーバの動作を処理するために、2つの個別のポートタイプを設定できます。 管理ポートタイプおよびランタイムポートタイプです。 以前のバージョンでサポートされていた設計ポートタイプは、管理ポートタイプに統合されました。
- enCommerce getAccessで削除されたサポート - 5.0より、enCommerce getAccessは、WSI (Webサーバ統合)モジュールでサポートされなくなりました。
- クライアント接続の新しいガイドライン - アプリケーションサーバのクライアント接続設定を決定するガイドラインは、5.0よりアップグレードされました。 詳細については、『管理者用ガイド』のサーバの調整に関する章を参照してください。
- サーバでのJAR関連の変更点 - 5.0より、次のJARは、アプリケーションサーバの\libディレクトリおよび\userlibディレクトリから削除されました(次のJARに含まれるクラスはすべて、JRE 1.4で提供されるためです)。
- \libから削除
crimson.jar jaas.jar jndi.jar ldap.jar- \userlibから削除
crimson-java_xml_pack_fall_2001.jar xalan-java_xml_pack_fall_2001.jar xerces-1_4_4.jar xercesImpl-2_0_1.jar xmlParserAPIs-2_0_1.jarXMLクラスは、現在ではJREに含まれるため、EAR展開計画、EJB展開計画、およびWAR展開計画のexcludeJ2EEXMLJarsサブ要素は無視されます。 \userlibディレクトリにある、XML JARのクラスに依存するアプリケーションを忘れずにテストするようにしてください。 JRE 1.4に含まれるXMLクラスには、下位互換性はありません。
- アップグレードによるネームサービスポートへの影響 - 4.0より、サーバのネームサービスポートを指定するプロパティは、httpd.propsファイルからSilverMasterデータベースに移動しました。 サーバを以前のバージョンからアップグレードすると、ネームサービスポートは54890に再初期化されます。サーバで、ネームサービスポートに対して54890以外の値を使用する場合、ネームサービスポートを、使用する値に更新する必要があります。 サーバをアップグレードした後、SMCを使用するか、またはSilverMasterInitを-Cオプションとともに使用して、ネームサービスポートを変更できます(サーバの複数のインスタンスを同じコンピュータで実行している場合は、SilverMasterInitでの方法が必要です)。
SMCでは、ネームサービスポート設定は、[環境設定]の[一般]パネルの[ORB設定]セクションにあります。 値の設定後は、[更新]をクリックするようにしてください。
SilverMasterInit -Cオプションを使用するには、プロパティファイルを作成する必要があります。 プロパティファイルには、任意の名前を指定して、SilverMasterInitからアクセス可能な任意の場所に配置できます。 プロパティの前に
http-server
を指定せずに、代わりにhostname.portnumber
を指定する点を除き、プロパティファイルでは、httpd.propsファイルと同じ構文を使用できます(ホスト名およびポート番号が、コロンではなくドットで区切られていることに注意してください)。 このポート番号は、管理ポートを表しており、80以外の値である場合にのみ必要になります。nameServicePortを設定するには、次のように指定します。hostname.portnumber.com.sssw.srv.nameServicePort=nnnn例は次のとおりです。
tundra.8080.com.sssw.srv.nameServicePort=55597SilverMasterInitを実行する場合、-rオプションも使用する必要があります。これは、-rオプションで既存のSilverMasterが更新されるためです。 port.propsというプロパティファイルを使用したSilverMasterInitの使用法は、次の例のとおりです。
SilverMasterInit -C port.props -U smbb -P password -A administrator -W admin -r
一般
- ローカリゼーション - サーバによりランタイムサポートが提供された言語は、変更されました。 5.0でサポートされていた言語は、次のとおりです。
- 中国語(簡体字)
- 中国語(繁体字)
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- イタリア語
- 日本語
- 韓国語
- ポルトガル語
- ロシア語
- スペイン語
ローカリゼーションの詳細については、『機能ガイド』のサーバ実装の注意点に関する章を参照してください。
- サーバ管理APIのステータス - 既存のサーバ管理APIは、このリリースでの非推奨ではありませんが、今後は、JSR-77から生成され、J2EE 1.4の一部になる「J2EE管理API」で置換されることが予想されます。 J2EE管理APIにより、J2EE環境を管理するための標準モデルが提供されます。 J2EE管理APIの詳細については、jcp.org/jsr/detail/77.jspを参照してください。
バージョン5.0のアプリケーションサーバより、サーバ管理APIの参照ドキュメント(javadocを含む)は、アプリケーションサーバのヘルプには含まれません。 ただし、請求いただくことにより、Novellから入手できます。
- リモートUserTransactionのサポート - リモートUserTransactionオブジェクトは、バージョン4.0のアプリケーションサーバでは推奨されていません。 この機能を使用する場合、既存のアプリケーションとの下位互換性を維持することのみを目的にする必要があります。 リモートUserTransactionオブジェクトを検索する際には、以前のスタイルの検索文字列
RMI/SilverStream-UserTransaction
を使用するようにしてください。 例は次のとおりです。utx = (UserTransaction)PortableRemoteObject.narrow( initialContext.lookup( "RMI/SilverStream-UserTransaction" ), UserTransaction.class);
レガシー
- 削除されたクラシック機能 - バージョン4.xのアプリケーションサーバでは、レガシーSilverStreamのツールおよび技術はサポートされていますが、推奨されていません。 バージョン5.0より、アプリケーションサーバに、これらのクラシック機能は含まれていません。 5.xサーバは、完全に標準のJ2EE開発および展開を目的としています。
このバージョンのNovell exteNd Application Serverにあてはまる特筆すべき問題点は、次のとおりです。
インストールの問題点
- 新旧両バージョンの実行に必要なパス - Windowsにアプリケーションサーバをインストールすると、サーバのインストールディレクトリがパスに追加されます。 同じマシンに以前のバージョンのアプリケーションサーバがある場合は、パスを変更して、現在実行されているバージョンが最初に記述されるようにする必要があります。 新しいバージョンと古いバージョンを同時に実行することは推奨されておらず、予期しない動作を招く可能性があります。しかし、同時に実行する場合は、より新しいバージョンがパスの始めになるようにします。
データベースの問題点
- Microsoft JDBCドライバのトラブルシューティング - Microsoft JDBCドライバの使用に関して問題が発生した場合は、必要なJARファイルをスペースが使われていないパスの場所に配置すると、問題が解決する場合があります (このドライバのデフォルトのインストール先には、スペースが多数含まれます)。
管理の問題点
- ネームサービスポートの更新時 - サーバで完全修飾ドメイン名(myserver.mydomain.comなど)を使用している場合、SilverMasterInit -Cを使用して、ネームサービスポートを更新することはできません。 代わりに、サーバを起動し、SMCを使用してポート番号を変更する必要があります。 SMCでサーバを追加する際には、完全修飾名を使用して、ポートの変更が適切に反映されるようにしてください。
展開の問題点
- 非ASCII文字の名前を持つJARの展開 - (httpd.propsファイル内の) com.sssw.srv.international.UrlEndodingプロパティにUTF-8以外の値を設定した場合、展開したJAR (アーカイブにパッケージ化されたものを含む)が非ASCII文字を含んでいると展開中にエラーが発生することがあります。 この問題を解決するには、次のいずれかを実行します。
- com.sssw.srv.international.UrlEncodingの値をUTF-8に変更するか、このプロパティを削除(UTF-8がデフォルト)
- JARの名前を変更して非ASCII文字を削除
(PPR 46104)
- SSL管理ポートへの展開 - SilverCmdを使用してSSL管理ポートに展開する場合、使用するサーバ名とともにHTTPSプロトコルを指定するようにしてください(
https://localhost:8080
など)。 それ以外の場合は、接続がタイムアウトになるか、(Ctrl+Cまたは他の方法で)ブレークを開始するまで、SilverCmdがブロックされます。 (PPR 34573)
- サポート対象コンパイラ - Compileroptions.xmlに挙げられているSJコンパイラは、サポートされていません。
- WARのisEnabled設定 - 展開計画でisEnabledがfalseに設定されたWARが、展開後も有効になります。 (PPR 24720)
- 展開時のSybase ASEデッドロックの回避 - 大規模または複雑、あるいはその両方を特徴とするアプリケーションをSybase Adaptive Server Enterpriseに展開する場合、まれにデータベースでデッドロックが発生する場合があります。 展開者が使用するスレッドの数を減らして1にすることによって、デッドロックの発生する可能性を小さくすることができます。 それでも問題が解決しない場合は、サーバシステムテーブルでインデックスを削除したり、追加したりする解決方法があります。テクニカルサポートまでお問い合わせください。
ランタイム時の問題点
- LinuxでのOutOfMemoryError - Linuxでのアプリケーションサーバの実行時に、失敗を知らせるメッセージjava.lang.OutOfMemoryErrorが表示された場合、不十分なスレッドに問題がある可能性があります。 この場合、tasks.h parameter NR_TASKSの値を大きくする必要があります。 (PPR 22849)
EJBの問題点
- EJB java.lang.NoClassDefFoundErrors - エンティティBeanまたはセッションBeanの実行時にjava.lang.NoClassDefFoundErrorsが発生した場合、JARのパッケージ化に問題がある可能性があります。 サーバのClassLoader階層は、次のとおりです。
- EAR ClassLoader (最上位レベル)
- EJB ClassLoader
- WAR ClassLoader (最下位レベル)
WARはEJBに委任し、EJBはEARに委任します。
より低いレベルにあるClassLoaderによりロードされるクラスは、より高いレベルにあるClassLoaderによりロードされるすべてのクラスにアクセスできます(コンポーネントは、上の階層をコールできますが、下の階層をコールすることはできません)。 たとえば、WAR ClassLoaderによりロードされるすべてのクラスは、EJB ClassLoaderまたはEAR ClassLoaderによりロードされるクラスにアクセスできますが、 その逆にアクセスすることはできません。 つまり、EAR ClassLoaderによりロードされるクラスは、EJB ClassLoaderまたはWAR ClassLoaderによりロードされるクラスにアクセスできません。
- CA証明書サポートの制限 - アプリケーションサーバでは、IIOPでSSLを使用したEJBで、次のCA証明書がサポートされていません。
- Autoridad Certificadora de la Asociacion Nacional del Notariado Mexicano,A.C..der
- Autoridad Certificadora del Colegio Nacional de Correduria Publica Mexicana,A.C..der
- C&W HKT SecureNet CA Class A.der
- C&W HKT SecureNet CA Class B.der
- C&W HKT SecureNet CA Root.der
- C&W HKT SecureNet CA SGC Root.der
- Equifax Secure Certificate Authority.der
- Equifax Secure eBusiness CA-2.der
- EUnet International Root CA.der
- Saunalahden Serveri CA.der
- Saunalahden Serveri CA_2.der
- EJB 2.0 IORセキュリティのestablishTrustInClientの設定 - EJB 2.0 IORセキュリティestablishTrustInClient (展開計画のtransportConfig要素およびiorSecurityConfig要素のサブ要素)に対してSUPPORTEDモードでは、予想可能なSSL動作が提供されません。 アプリケーションには、NONEモードまたはREQUIREDモードを使用してください。 (PPR 34450およびPPR 34441)
Webサービスの問題点
- 100 continueに関するWebサービスのアクセス問題 - Webサービスが、スタンドアロンJavaプログラムからは正常に動作するのに、Novell exteNd Application Serverからコールされると、ハングしたり、SocketExceptionを生成したりする場合があります。 この問題は、WebサービスをホストするサーバがHTTP1 1.1に準拠していても、100 continueを適切にサポートしていないことが原因の可能性があります。 アプリケーションサーバで実行されているHTTPクライアントコードで、このバグがあるサーバを要求した場合、何らかの問題が発生します。 サーバへの最初の要求は、(要求がGETかそれともPOSTであるかにかかわらず)処理されますが、次のPOST要求は、ハングするか、SocketExceptionをスローします。
最善の解決策は、サーバソフトおよびプロキシソフトの最新バージョンがあるかどうかを確認することです。 ほとんどのWeb管理者は、自分のサイトが適切に機能することを望んでいます。 Novellでは、次のサーバソフトおよびプロキシソフトでこの問題が起きていることを把握しています。
- GLUE 3.1以前のバージョン
番号
説明
42251 HTTP - セッションに対してsetMaxInactiveIntervalメソッドをコールすると、セッションがタイムアウトしない 43858 HTTP - クライアントのデバッグHTTPヘッダがサーバコンソールで混乱を起こす 45603 HTTP - getServletContext() throws例外が発生する 36626 JNDI - java:comp/envを検索している場合に予想外の動作をする 42078 セキュリティ - NTシステム情報のキャッシュが作成される 44189 セキュリティ - ユーザがローカルユーザとしてログインしているとデフォルトのNTドメインを設定できない 45108 セキュリティ - LDAP JNDIサービスプロバイダとしてデフォルト以外のプロパティ値を設定できる 40816 サーバ全般 - ファイルにログ記録する場合、エラーログにタイムスタンプが記録されない 44749 サーバ一般 - リングバッファファイル処理で最大サイズに達しても次のファイルを作成しない 44750 サーバ一般 - リングバッファ機能ファイル処理を行うとデータが読みにくくなる 36579 サーブレット - ServletContext一時ディレクトリを作成すると他の一時ディレクトリが削除される場合がある 39588 サーブレット - web.xmlセッションタイムアウトの設定値がSMCタイムアウトより大きい場合、この設定が機能しない 43254 サーブレット - response.setStatus(response.SC_NOT_FOUND)が正常に処理されない 44065 サーブレット - HttpServletRequest.getContextPath()をAgiExecutorで実行するとnullを返す 45284 サーブレット - エラーページを例外としてマッピングできない 40343 SilverCmd - Linuxプラットフォームで、SilverCmdエラーが間違った出力に送信される 40786 SilverCmd - 保護されていないSilverMasterでSilverCmdが失敗する
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