ここでは、グラフィックス処理のためのLinuxソフトウェアソリューションについて説明します。これらのソフトウェアには、フル装備のイメージ処理ツール、強力なレンダリングおよびアニメーションプログラムだけでなく、簡単な描画アプリケーションもあります。
表 C-4 WindowsとLinuxのグラフィックスソフトウェア
タスク |
Windowsアプリケーション |
Linuxアプリケーション |
---|---|---|
簡単なイメージ編集 |
Microsoftペイント |
KolourPaint |
プロフェッショナルイメージ編集 |
Adobe Photoshop、Paint Shop Pro、Corel PhotoPaint、GIMP |
GIMP、Krita |
ベクタイメージの作成 |
Adobe Illustrator、CorelDraw、OpenOffice.org Draw、Freehand |
OpenOffice.org Draw、Inkscape、Dia |
SVG編集 |
WebDraw、Freehand、Adobe Illustrator |
Inkscape、Dia、Kivio |
3Dイメージの作成 |
3D Studio MAX、Maya、POV-Ray、Blender |
POV-Ray、Blender、KPovmodeler |
デジタル写真の管理 |
カメラメーカが提供するソフトウェア |
DigiKam、F-スポット |
スキャン |
Vuescan |
Vuescan、GIMP |
イメージビューア |
ACDSee |
gwenview、gThumb、Eye of Gnome、f-spot |
Blenderは、Windows、MacOS、Linuxを含む多くのプラットフォームで使用できる強力なレンダリング/アニメーションツールです。Blenderの詳細については、http://www.blender3d.com/を参照してください。
DiaはVisioに対するLinuxの同等製品を目的とするLinuxアプリケーションで、ネットワーク、UMLチャートなど、多くの特殊なダイアグラムをサポートします。エクスポートの形式には、SVG、PNG、EPSがあります。カスタムのダイアグラムタイプをサポートするには、新しい形状を特別なXML形式で指定します。Diaの詳細については、http://www.gnome.org/projects/dia/を参照してください。
Digikamは、KDEデスクトップ用の高機能デジタル写真管理ツールです。数回のクリックでデジタルイメージをインポートして整理できます。アルバムを作成してタグを追加すると、複数のサブディレクトリにイメージをコピーせずにWebサイトにイメージをエクスポートできます。Digikamの詳細については、http://www.digikam.org/を参照してください。また、『KDE User Guide』のDigiKamに関する章も参照してください。
Eye of Gnomeは、GNOMEデスクトップ用の画像ビューアアプリケーションです。詳細については、http://www.gnome.org/gnome-office/eog.shtmlを参照してください。
f-spotは、GNOMEデスクトップ用の、柔軟なデジタル写真管理ツールです。アルバムの作成と管理、HTMLページなどの様々なエクスポートオプションのサポート、画像アーカイブのCDへの書き込みなどが行えます。また、f-spotをコ\'83\'7dンドラインの画像ビューアとして使用することもできます。f-spotに関する詳細は、http://www.gnome.org/projects/f-spot/を参照してください。また、『GNOME User Guide』の該当する章も参照してください。
gThumbはGNOMEデスクトップ用のイメージビューア、ブラウザ、オーガナイザで、gphoto2によるデジタルイメージのインポートをサポートし、基本的な変換および修正を実行でき、一定の分類規則に従ってイメージにタグを付けてアルバムを作成できます。gThumbの詳細については、http://gthumb.sourceforge.net/を参照してください。
Gwenviewは、KDE用のシンプルな画像ビューアです。フォルダツリーウィンドウとファイルリストウィンドウがあり、ファイルの階層\'8d\'5c造内を簡単に移動できます。詳細については、http://gwenview.sourceforge.net/home/を参照してください。
Inkscapeは無料のSVGエディタです。Inkscapeは、Adobe Illustrator、Corel Draw、およびVisioと同様の機\'94\'5cとユーザインタフェースを提供します。Inkscapeには、SVGからPNGへのエクスポート、レイヤー、変換、グラデーション、オブジェクトのグループ化の機能があります。Inkscapeの詳細については、http://www.inkscape.org/を参照してください。
Kivioは、KOfficeスイートに統合されている、フローチャート用アプリケーションですこれまでのVisioのユーザは、Kivioのルックアンドフィールに親しみを感じるでしょう。Kivioの詳細については、http://www.koffice.org/kivio/を参照してください。
KolourPaintは、KDEデスクトップ用の使いやすいペイントプログラムです。このプログラムを使用して、ダイアグラムのペイントや描画、スクリーンショット、写真、アイコンの編集などのタスクを実行できます。詳細については、http://kolourpaint.sourceforge.net/を参照してください。
KPovmodelerは、KDEデスクトップと統合されている、POV-Rayのフロントエンドです。KPovmodelerを使えば、POV-Rayスクリプトについての詳しい知識がなくても、分かりやすいツリービューからPOV-Ray言語への変換が行えます。ネイティブなPOV-RayスクリプトをKPovmodelerにインポートすることもできます。詳細については、http://www.kpovmodeler.orgを参照してください。
Kritaは、Adobe PhotoshopとGIMPに対するKOfficeの解答です。ピクセルベースの画像作成および編集に使用することができます。通常Adobe PhotoshopやGIMPにあるような、多くの高度な画像編集機能を備えています。詳細については、http://www.koffice.org/kritaを参照してください。
POV-Ray(Persistence of Vision Ray)トレーサを使用すると、レイトレーシングというレンダリング技術を使用して3次元のフォトリアリスティックなイメージを作成できます。POV-RayにはWindowsバージョンがあるため、このアプリケーションのWindowsユーザは容易にLinuxバージョンに切り替えることができます。POV-Rayの詳細については、http://www.povray.org/を参照してください。
GIMPは、Adobe Photoshopに対するオープン\'83\'5cースの代替製品です。GIMPはPhotoshopと同等の機能を提供するため、プロフェッショナルのイメージ処理に適しています。GIMPにはWindowsバージョンもあります。詳細については、http://www.gimp.org/を参照してください。GIMPの章を参照することもできます。
VueScanは、複数のプラットフォームに使用できるスキャン\'83\'5cフトウェアです。自分のベンダーのスキャナソフトウェアに平行してインストールできます。バッチスキャン、オートフォーカス、埃と瑕の抑制用の赤外線チャンネルなどの、スキャナの特殊ハードウェア、さらに、スライドの暗い部分でのスキャナノイズを軽減するためのマルチスキャンにもサポートています。カラー根がからの色補正が簡単、正確に実行できます。詳細は、http://www.hamrick.com/index.htmlを参照してください。